木造建築物においては、床衝撃音遮断性能の精度の高い予測手法のためにはフランキング(迂回路伝搬音)を考慮することが重要となる。木造建築物に関する調査により、断面仕様別に床衝撃音遮断性能の整理を行った。また、CLTパネルの模型実験を実施し、壁からの放射音低減のために、床面と壁面に緩衝材を使用することで、床衝撃音対策に有効であることが確認できた。さらには、3階建てCLT実験建物による実験を実施し、緩衝材、乾式二重床構造、天井などの効果を確認した。以上の結果から、フランキングを考慮することにより、床衝撃音遮断性能の予測精度が向上されるだけでなく、床衝撃音遮断性能の向上が可能となることを明らかにした。
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