都市・地域計画における救急医療の救命率・社会復帰率の向上へと,地域医療・コミュニティとの関係性から実態を把握し,救急医療システムを,各行政単位の みではなく,狭域から広域における有効な医療圏の設定モデルを作成の上,施設適正配置の道路ネットワークモデルを構築し,防災・減災に関してGIS(地理情 報システム)の生命を守るシステムの構築に向け,生命環境のモデル化を全ての生物種が永続的に生存しえる関係性によって成り立つサステナブルな環境形成に ついて,生命を育む社会に向けた空間モデルの提案までを視野に海外の地域にても利活用できるシミュレーションモデルとして,地域医療や災害時の国際的な課 題にも対応できる,生命環 境モデルの構築を目指し研究を進めている。 特に当該年度に実施した研究の成果として、「救急医療システムにおける病院船の地域間連携による圏域の可視化について」日本建築学会技術報告集( 23巻 (54号) 725-730 2017年6月)にて首都圏を含む東京湾及び海域に位置する東京都・千葉県・神奈川県を対象地域とする。病院船については、船舶の輸送力、船 舶の有する多目的に利用可能な空間、ライフライン機能の搭載や備蓄機能等の船舶の自己完結性に鑑みれば、様々な役割が期待される。陸路の搬送が困難になる ことに備え、地域にて最短で治療を開始出来える救急医療システムと施設配置のあり方を把握する為の、病院船・ドクターカー・ドクターヘリの三者をふまえた 広域救急医療連携の定量的に救急医療の有効な圏域を可視化することが出来た. 以上のことからも、これらの成果は救急医療施設の適正配置の有効な資料となる.
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