本研究では、人口減少局面にある都市域における土地利用変化を予測するための数学モデルを開発した。このモデルは、条件付き空間的自己回帰モデルを階層ベイズにより拡張したものであり、周辺の都市化が注目している地区に与える影響力をランダム変数として扱った点に特徴があり、その変数の自由度については、事前分布の精度を調整することを通して制御した。適切な精度を設定することにより、周辺の都市化の影響を見積もることが可能になるだけでなく、他の都市化に関連する要素の影響をより適切に評価することができた。また得られた母数を用いて、土地利用変化のシミュレーションを実施し、将来の都市気象に対する影響についても評価した。
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