本研究は北海道開拓での殖民区画制度に影響を及ぼしたタウンシップ制度等によるアメリカ合衆国の中西部開拓の計画論と開拓の展開過程をさぐり、我が国の開拓事業への影響を明らかにするものである。 成果ではアメリカでの現地調査をもとにタウンシップ制度についてその誕生の経緯と計画の内容と変遷を追い、ミネソタ州南部のカウンティをモデルに開拓の進展過程とそこでの空間計画の計画原理を明らかにした。さらにアメリカでの調査からヒントを得て北海道開拓での市街地形成過程について、国見と選地、基軸・基点、都市農村計画、川港と鉄道駅、市街地のスケール、心的拠り所としての丘陵、グリッドパターンの7つの計画原理を明らかにした。
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