| 研究課題/領域番号 |
26420650
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| 研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
五十畑 弘 日本大学, 生産工学部, 教授 (40386082)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | 稼働遺産 / 土木遺産 / 土木遺産保全 / 土木遺産利活用 |
| 研究実績の概要 |
平成27年度末までの進捗はほぼ予定通りで、計画した稼働土木遺産の調査について、およそ20の事例について現況、保全計画、保全、補修の調査を実施、整理を行った。 海外調査では、まずドイツのヴッパタール空中鉄道の軌道桁の補強および改造の状況、世界遺産ツォルフェアアイン炭鉱遺跡群の活用、運営、ケルンのホーエンツォレルン橋の現況調査を実施した。イギリスでは、世界遺産で稼働中のポンテカサステ水路施設群のほか、アンダートンボートリフト、ビートン鉄製閘門のほか、ロングドン水路橋(休止)を調査した。調査はこのほか石造アーチなども実施した。 稼働遺産の北米の事例として、カナダのリドー運河(2007年世界遺産指定)の調査を実施した。総延長200㎞の全長を移動調査し、とくに47か所の閘門のうち、主要なロック・ステーションである、キングストン、ジョーンズ・フォール、ニューブロ閘門、スミス・フォールズ、オッタワ市内の閘門群の現地調査を実施した。また管理者であるカナダ・パークスからのヒアリングをキングストンで行った。 これらの平成27年度の調査、および26年度実施の調査の結果を精査し、途中の経過として論文としてとりまとめ、土木学会土木史研究発表会(2015年6月、熊本大学、熊本県)で口頭発表を行ったほか、土木学会論文集、イギリス土木学会論文集に論文投稿を行い両方とも2016年3月に掲載された。この他、海外における口頭発表としては、2016年1月にベトナム、ホーチミンで開催されたEASEC(Ease Asian Structural Engineering Conference)にて発表を行った。さらに、これまでの調査結果について、イギリス土木学会の土木遺産関係者と意見交換を実施した。 平成28年度は、国内の事例で残っている箇所の調査を行うとともに、研究成果を国内外で発表を行い、報告書の作成に着手する。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画した調査については、予定した海外調査分はほぼ終了しており、国内について、京都、大阪、岩手の文化財指定の橋梁の調査が残っているのみで、28年度前期中に予定通り終了する見通しである。 研究、調査結果のまとめについては、これまで途中結果を口頭発表(1件)、論文(2件)を執筆する際に、すでにデータの整理や、取りまとめを行っており、これらをベースに、今後実施する国内調査結果を加えて、報告書の作成ができる。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成28年度は、国内の土木遺産で5箇所程度(大阪、京都、岩手等の文化財指定の橋梁)の調査を前期中に行うことで、全調査を終了する。今年度の対外発表としては、2016年7月にポルトガルで開催される構造に関する国際会議(ICSA2016; 3rd International Conference on Structure and Architecture 27-29 July Portugal、ギマランツ)を予定している。論文としての公表は、すでに土木学会論文集、イギリス土木学会論文集に掲載済みである(平成28年3月)。前期中に調査を完結するとともに、既発表論文の成果も含めて成果報告の作成に着手し、予定した通り、年度の早い段階で研究を完結させることとする。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
残高が使用予定の旅費額に満たない金額であることから、翌年度分として請求した助成金と合わせて、翌年度分に支出することとした。
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| 次年度使用額の使用計画 |
当該助成金の使用計画については、28年度の研究計画である過去2か年の研究実績を国際会議で発表するための旅費の一部として使用する予定である。
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