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2014 年度 実施状況報告書

酸化亜鉛粒子の階層構造を利用したVOCガスセンサ

研究課題

研究課題/領域番号 26420688
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

齋藤 紀子  独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 主任研究員 (20354417)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード酸化亜鉛 / 粒子 / 階層構造 / センサ
研究実績の概要

ピラミッド型微粒子が規則的に集合した内部階層構造を有する球状酸化亜鉛粉末の、VOCガスセンサの応用について検討した。エチレングリコールを用いる新規水熱合成法により、c(+)面を表面に向け規則的に凝集したピラミッド型粒子で構成された球状酸化亜鉛粒子を合成し、さらにc(+)面に選択的に貴金属ナノ粒子を付着させ、この粉末を用いてガスセンサを作製し、酸化亜鉛粒子の内部構造効果と貴金属ナノ粒子の付着効果によるセンサ感度の向上を目指した。
平成26年度は、構造を制御した酸化亜鉛粉末の合成と、酸化亜鉛球状粒子の内部構造への貴金属ナノ粒子の付着について調べた。
酸化亜鉛粒子の析出には、エチレングリコールを溶媒に加えた水熱法を用いた。酢酸亜鉛、ヘキサメチレンテトラミンを水とエチレングリコールの混合溶媒に溶解し、加圧容器に入れて、恒温装置にて加熱し、沈殿物を回収した。合成した酸化亜鉛粉末は、SEM、TEMなどの手法でキャラクタリゼーションを行った。
酸化亜鉛球状粒子は、c(+)面を底面に持つピラミッド型の粒子から構成され、その底面を球の表面に向けて規則的に凝集している。マイナスにチャージさせた貴金属コロイドを付加すると、貴金属ナノ粒子をピラミッド粒子底面に配列付着することができると考えられる。そこで、貴金属錯体の水溶液に還元剤を混合して合成したマイナス電荷をもったコロイド粒子を、酸化亜鉛のc(+)面に貴金属ナノ粒子を付着させることを試みた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

階層構造を制御した酸化亜鉛粉末の合成と、酸化亜鉛球状粒子への貴金属ナノ粒子の付着について調べた。
また、酸化亜鉛粒子の合成とキャラクタリゼーションについてまとめ、学会発表、論文投稿を行った。

今後の研究の推進方策

貴金属ナノ粒子を付着させた酸化亜鉛粒子の合成とキャラクタリゼーションを進める。この粉末を用いてガスセンサを作製し、酸化亜鉛粒子の内部構造効果と貴金属ナノ粒子の付着効果によるセンサ感度の向上を目指す。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Microscopic and Isotope Tracer Study on the Growth of Spherical ZnO Particles in Water-Ethylene Glycol Solvent2015

    • 著者名/発表者名
      Saito, Noriko; Matsumoto, Kenji; Watanabe, Ken; Hashiguchi, Minako; Sakaguchi, Isao; Haneda, Hajime
    • 雑誌名

      Crystal Growth & Design

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1021/cg5014297

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 階層構造を持つ酸化亜鉛粉体の合成2014

    • 著者名/発表者名
      齋藤紀子
    • 雑誌名

      粉体および粉末冶金

      巻: 61 ページ: 443-447

    • DOI

      10.2497/jjspm.61.443

    • 査読あり
  • [学会発表] エチレングリコール溶媒中での酸化亜鉛ナノ粒子の単結晶基板上配向析出2014

    • 著者名/発表者名
      齋藤紀子、坂口勲、羽田肇
    • 学会等名
      日本セラミックス協会 第27回秋季シンポジウム
    • 発表場所
      鹿児島大学
    • 年月日
      2014-09-09

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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