光触媒を用いた太陽光エネルギー利用・水素エネルギーの生産に基づく循環型社会の将来的構築を実現するには、新しい観点からの物質創製に立脚した材料開発を展開する必要がある。本研究ではこれまでに実用材料開発と合成法の追究に関し数多くの研究実績を有する窒化ケイ素系物質群の構造の多様性と光物性の特異性に注目し、その結晶化学を水分解光触媒における基幹元素に拡張した新規14族窒化物群の開拓を目指した。 独自の低温還元窒化法を駆使した多元系ゲルマニウム窒化物の合成条件を確立することにより、Na-α’-GeGaONおよびZnGeN2-GaN系固溶体の新規二物質を合成し、水素生成光触媒活性の発現を検証した。
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