自己修復性防食コーティングは金属表面に欠陥が生じてもその部分の腐食を防止できる機能を有している。本研究では修復剤の放出パスとしてナノファイバー短繊維を用いた開発を行った。ナノファイバーへの修復剤の担持については,修復剤が中性で吸着,アルカリ性で脱着することを明らかにした。ポリマー溶液にシリカ粒子を混合し,ナノファイバーの多量合成に成功した。ナノファイバーに2種類の修復剤を担持させる方法,ゼオライトを添加する方法を検討した。エポキシ樹脂に修復剤を担持したナノファイバーを混合して金属表面に塗布し,基材に達する欠陥を付与した後に腐食液中で電気化学測定を行った結果,自己修復性の向上が確認された。
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