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2016 年度 実績報告書

希土類の生体への影響:希土類の新規機能(抗菌)材料化に向けた生物学的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 26420718
研究機関岩手大学

研究代表者

若林 篤光  岩手大学, 理工学部, 助教 (30332498)

研究分担者 山本 歩  八戸工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60523800)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード重金属ストレス / ストレス応答 / MAPキナーゼ
研究実績の概要

当初は、希土類金属を含む合金の製造過程で生じる、鉄鋼スラグに含まれる希土類金属を抗菌材料化することを計画していたが、昨年の研究によりスラグ中には充分量の希土類金属が認められなかったことから今年度は計画を変更し、希土類の毒性のメカニズム研究を目的に真核多細胞生物のモデルとして線虫を用いて希土類金属ストレスに対する生物の応答メカニズムの解析を行った。
線虫では、銅やカドミウムなどの重金属ストレスに対して主にJNK(c-Jun N terminal Kinase)経路と呼ばれるMAP(Mitogen Activated Kinase)キナーゼを介するシグナル伝達経路が働き、種々のストレス応答タンパク質の発現が活性化することが知られていた。本研究では、希土類に対するストレス応答が他の重金属に対する応答と同様であるかどうかを確かめるためにJNK経路およびp38 MAPキナーゼ経路を構成する遺伝子の変異体を用いて、希土類金属に対する感受性の変化を検討した。この結果、希土類金属イオンに対しては、JNK経路に加えて、重金属応答では比較的マイナーな役割しか持たないp38経路も重要な役割を持つことを示唆する結果が得られた。また、希土類の持つ抗菌活性、抗真菌活性のメカニズムの解析に着手し、希土類が遺伝情報の複製に対し何らかの影響を持つことを示唆する予備的な結果を得た。昨年までの結果をまとめ論文を一報発表した

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Antibacterial, antifungal and nematicidal activities of rare earth ions.2016

    • 著者名/発表者名
      Wakabayashi, T., Yamamoto, A., Kazaana, A., Nakano, Y., Nojiri, Y., Kashiwazaki, M.
    • 雑誌名

      Biological Trace Element Research

      巻: 174 ページ: 464-470

    • DOI

      10.1007/s12011-016-0727-y

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] レアアースの遺伝毒性評価と抗菌材としての可能性の検討2016

    • 著者名/発表者名
      柏崎萌子、風穴彰、中野裕太、野尻祐衣、山本歩、若林篤光
    • 学会等名
      日本環境変異原学会 第45回大会
    • 発表場所
      つくば国際会議場(茨城県つくば市)
    • 年月日
      2016-11-17 – 2016-11-18

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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