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最終年度より以前の年度の研究の概要は以下の通りである．据込み加工により圧縮の予歪みが与えられた円柱及び引抜き加工により引張の予歪みが与えられた円柱の据込み加工の実験を行った．そして，材料が破壊するまで据込み加工を行って，材料破壊時の材料表面の軸方向歪み及び円周方向歪みを求めた．次に，研究代表者が提案している微視的空孔モデルを用いて，円柱の据込み加工のシミュレーションを行った．そして，材料破壊時の材料表面の軸方向歪み及び円周方向歪みを求めた．しかしながら，シミュレーションより求まった材料破壊時の材料表面の軸方向歪み及び円周方向歪みは，実験より求まった材料破壊時の材料表面の軸方向歪み及び円周方向歪みとあまり一致しなかった．
最終年度の研究の概要は以下の通りである．最終年度より以前の年度の研究においては，微視的空孔モデルにおける破壊に関する材料定数を丸棒の単軸引張試験により求めていた．そして，その材料定数を使用して，円柱の据込み加工のシミュレーションを行って，材料破壊時の材料表面の軸方向歪み及び円周方向歪みを求めていた．丸棒の単軸引張試験により破壊に関する材料定数を求めることは，極めて自然であるため，これに何の疑問も感じなかった．しかしながら，丸棒の単軸引張試験により破壊に関する材料定数を求めることが，必ずしも適切ではないと考えた．そこで，特別な加工が施された丸棒の平面歪み引張り試験により破壊に関する材料定数を求めた．そして，その材料定数を使用して，円柱の据込み加工のシミュレーションを行って，材料破壊時の材料表面の軸方向歪み及び円周方向歪みを求めた．その結果，シミュレーションより求まった材料破壊時の材料表面の軸方向歪み及び円周方向歪みは，実験より求まった材料破壊時の材料表面の軸方向歪み及び円周方向歪みと概ね一致した．
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