• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実績報告書

酸化物ナノ粒子によるナノテルミット反応を利用したMMCの自発的複合化技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26420752
研究機関岩手大学

研究代表者

水本 将之  岩手大学, 理工学部, 教授 (90325671)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード金属基複合材料 / 金属ナノ粒子 / テルミット反応 / 自発溶浸
研究実績の概要

昨年度までの研究では,金属ナノ粒子の粒径および分布の制御が容易な無電解めっきを応用してセラミックス強化材の表面に金属ナノ粒子を導入し,自発溶浸実験を行ってきた.しかし,強化材に対して無電解めっきを行う際には,種々の前処理工程が必要であり,強化材表面の化学的性質が得られる金属ナノ粒子の粒径や分布に影響するため,大量のセラミックス強化材の表面改質には,迅速性および安定性に欠けることが問題となってきた.そこで本年度は,より低コストかつ迅速な表面改質技術の開発を目指して,メカニカルミリングを応用して,セラミックス強化材表面への金属粒子の導入を試みた.具体的には, CuやNiなどの活性な金属の粒子を,強化材と同時にメカニカルミリングすることにより,強化材表面への金属粒子の導入のための最適なミリング条件について調べた.メカニカルミリングを応用することにより,安価なミクロンサイズの金属粒子のサブミクロンサイズへの粉砕と,ミリング時の高エネルギーにより強化材表面に金属粒子を機械的および化学的な接合が期待できる.その結果,SiC粒子表面に付着させる金属粒子には,塑性変形脳に優れるCuが適しており,粒径が小さなCu粒子を用いることで,ミリングのエネルギーがSiC粒子にCu粒子を付着させるのに効率よく使用されることがわかった.さらに,高エネルギーとなる条件でミリングすることで,SiC粒子表面に付着するCuを増加させることができた.以上の結果から,Cu粒子を用いてSiC粒子表面にCuをメカニカルミリングによる導入するためのミリング条件についての知見を得ることができた.本年度は,Cuを表面に導入したSiC粒子を用いて自発溶浸実験を行うには至らなかったが,今後も,より高密度に金属粒子の導入が可能な条件について研究し,自発溶浸法によるMMC作製のためのセラミックス強化材の安価な製造技術の確立を目指す.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件)

  • [学会発表] Effect of Reinforcement Particles on Viscosity of Molten SiC/Al Alloy Composites2016

    • 著者名/発表者名
      Y. Miyazaki, M. Mizumoto
    • 学会等名
      ASIA JOINT SYMPOSIUM 2016 in IWATE
    • 発表場所
      Iwate, Japan
    • 年月日
      2016-10-13 – 2016-10-14
    • 国際学会
  • [学会発表] ランクサイド法で作製したSiCP/Al合金複合材料の諸特性に及ぼすMg添加量の影響2016

    • 著者名/発表者名
      小田川誉俊,水本将之
    • 学会等名
      日本鋳造工学会第168回全国講演大会
    • 発表場所
      高知県高知市
    • 年月日
      2016-09-23 – 2016-09-26
  • [学会発表] Spontaneous Infiltration of Al Alloy Melt into Al2O3P Preform Modified by Ni Nano-particles2016

    • 著者名/発表者名
      M. Mizumoto, K. Otomo, R. Kamada
    • 学会等名
      The 9th Pacific Rim International Conference on Advanced Materials and Processing
    • 発表場所
      Kyoto, Japan
    • 年月日
      2016-08-01 – 2016-08-05
    • 国際学会
  • [学会発表] Effect of reinforcement particles on the viscosity of the molten SiCP/Al alloy composites2016

    • 著者名/発表者名
      M. Mizumoto, Y. Miyazaki, A. Yoshida
    • 学会等名
      The 72nd World Foundry Congress
    • 発表場所
      Nagoya, Japan
    • 年月日
      2016-05-21 – 2016-05-25
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi