本研究では、太陽電池用シリコン原料からの高効率な不純物除去方法として「酸素ポテンシャル勾配下マルチフラックスによるシリコン中脱リン」を提唱した。CaO-SiO2(-Al2O3)系ガラスを液相、リンの固溶効果を持つ2CaO・SiO2を固相として同時に含有するマルチフラックスを、大気暴露させず電気炉内Ar雰囲気で加熱溶融急冷させることで作製した。 得られたフラックスを、脱酸Ar気流中で十分加熱し低い酸素分圧で平衡させた後に、酸素分圧を高く変化させた気流を短時間吹付け急冷させた試料を作製した。ラマン分光測定を行ってシリコン-酸素結合に起因するピークの解析を行い、シリコンの非架橋酸素割合を調査した。
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