研究課題
本研究では、生体毒性が極めて低く生体親和性の高い二酸化炭素を機能性溶媒として利用し、豚などの異種哺乳動物の組織に超音波照射することで、細胞成分を除去し、再生医療に利用できる再生医療材料として、新規バイオスカフォールド(細胞外マトリックス)の製造法を開発し、臨床応用を検討することを目的とした。28年度の研究で、異種哺乳動物の組織から拒絶反応の原因となる細胞成分を除去し、高い細胞密度を実現するバイオスカフォールド生体材料を製造する超臨界二酸化炭素超音波分散法を開発した。超臨界二酸化炭素中での超音波照射を応用し、細胞浸透性の高いナノバブルを組織の細胞内に導入後、ラットならびに豚組織から超臨界二酸化炭素存在下で細胞成分を分離し、成分分析を行った。さらに、ラットの生体組織の脱細胞化組織を用いて、マイクロX線CTをもちいて組織構造の断面写真を積層データとして収集した。CO2を機能性溶媒として利用し、豚ならびにラットの異種哺乳動物の組織に超音波照射することで、細胞成分を除去し、再生医療に利用できるバイオスカフォールド(細胞外マトリックス)の製造し、これを市販装置とするために、脱細胞化した組織について、マイクロX線CTをもちいて組織構造の断面写真を積層データとして収集した。さらに、得られたマイクロX線CTデータを用いて、脱細胞組織の立体構造をコンピュー上で再構成することで、3Dプリンターによる組織形成に必要となる3次元脱細胞組織図を作成することに成功した。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 6件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 6件、 謝辞記載あり 7件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件、 招待講演 6件)
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