マイクロ波加熱によるゼオライト形成過程を透過型・走査型電子顕微鏡,動的光散乱,核磁気共鳴,X線回折,小角X線散乱等により解析した。その結果,次のような重要な基礎的知見を得た。 (1)原料アルコキシドの加水分解溶液では微量の結晶核が存在しているが,大部分は16nm程度の鎖状の重合物である。(2)300Wマイクロ波加熱により90min頃までに重合構造が緻密化し,200min頃からLTA型ゼオライトが生成し始め,400minまでに200nm程度の粒子に成長する。(3)加熱12hまでに結晶性が上昇するとともに重合が完了する。(4)加熱24h頃に結晶性が極大となり,その後は溶解・再析出が支配的となる。
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