研究成果の概要 |
宇宙機で使用されている誘電体材料に対し,極低温真空下で帯電させた状態における表面電位履歴を取得し,体積抵抗率を計算した.対象試料としてはKaptonフィルムを利用し,20 keVの電子を1.0 nA/cm2の密度で照射した.試料温度はGMサイクルを利用した冷凍機とヒーターを組み合わせ,PID制御により指定した温度に保持した.本研究では20K, 40K, 60K, 80K, 100Kの試料温度を設定した.得られた表面電位履歴から,極低温下においては帯電した電位が数十日間保持されていることがわかった.また,体積抵抗率の温度依存性については,温度の-1/4乗に比例することが分かった.
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