• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

渦法による非線形波浪中における浮体の挙動および周辺流場解析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26420828
研究機関佐賀大学

研究代表者

今井 康貴  佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 准教授 (90284231)

研究分担者 永田 修一  佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 教授 (30404205)
村上 天元  佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 助教 (90611278)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード波力発電 / 浮体式海洋構造物 / 渦法
研究実績の概要

昨年度は流れ関数と渦度を未知量とした2次元浮体の波浪中動揺解析法を基に、流速、渦度、流体圧力を未知量とした2次元浮体の時系列解析法の開発を行った。今年度はその開発した解析法を浮体型波力発電装置の一種である後ろ曲げダクトブイに適用し、計算結果と水槽実験結果を比較した。ブイの運動や内部水面変動の計算結果と水槽実験結果がよく合致した。
計算には、微分型表示の連続の式とNavier-Stokesから得られた、①流速に関する積分方程式、②微分型表示の渦度方程式、③流体圧力に関する積分方程式の3つの基礎式を用いた。①と③の流速と流体圧力に関する積分方程式は、流体領域の内部と境界に関する積分方程式となっているので、これを2次元の2次要素で離散化した。①と③で示される2つの積分方程式の核関数は、2次元ラプラス方程式の基本解である対数ポテンシャルである。時々刻々移動する自由表面と浮体表面の境界位置を追跡し、各時間で定議される新しい流体領域に対して①、③の積分方程式を適用した。渦要素モデルにはblobモデルを用いた。Diffusion stepの計算では、渦度の粘性拡散の計算法は、昨年度選定したモデルを用いた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

おおよそ計画通り進行しているため。

今後の研究の推進方策

昨年度に引き続き、2次元渦法による浮体運動と周辺流場解析法を3次元に拡張する。渦法の3次元問題への適用については、自由表面の無い内部流れに関して、機械工学の分野で多数の研究があるが、自由表面を伴う水波問題への適用は見当たらない。計算には、2次元の場合と同じく、微分型表示の連続の式とNavier-Stokesから得られた、①流速に関する積分方程式、②微分型表示の渦度方程式、③流体圧力に関する積分方程式の3つの基礎式を用いる。①と③の流速と流体圧力に関する積分方程式は、流体領域の内部と境界に関する積分方程式となているので、これを3次元の2次要素で離散化する。①と③で表される2つの積分方程式の核関数は、3次元ラプラス方程式の基本解であるポテンシャルである。時々刻々移動する自由表面と浮体表面の境界位置を追跡し、各時間で定義される新しい流体領域に対して①、③の積分方程式を適用する。2次元の場合と同様に、3次元の渦要素モデルには渦blobを用い、微分型の渦度方程式の解法では、Fractional stepを用いて、Convection step、Diffusion stepの2段階で計算する。Diffusion stepの計算では、渦度の粘性拡散の計算法と壁面からの渦度生成モデルは、2次元問題で選定したモデルを用いる。

次年度使用額が生じた理由

旅費を必要とする出張が少なかったため。

次年度使用額の使用計画

次年度使用額は物品費に使用予定

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 渦法による浮体構造物の非線形波浪中挙動解析法の開発:-第2報:矩形および三角形浮体の2次元動揺問題-2015

    • 著者名/発表者名
      大窪 慈生, 永田 修一, 今井 康貴, 新里 英幸
    • 雑誌名

      日本船舶海洋工学会論文集

      巻: 22 ページ: 55-65

    • DOI

      10.2534/jjasnaoe.22.55

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi