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2014 年度 実施状況報告書

流体-構造連成解析システムを用いた舶用高揚力複合帆の解析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26420833
研究機関独立行政法人海上技術安全研究所

研究代表者

高見 朋希  独立行政法人海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (50586683)

研究分担者 田原 裕介  独立行政法人海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (10264805)
瀧本 忠教  独立行政法人海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (20466238)
藤本 修平  独立行政法人海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (80586686)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード高揚力複合帆 / 流体構造連成 / RANS法CFD / 画像解析法
研究実績の概要

(1)リメッシュ機能付きのCFD(NAGISA)-FEM流体構造連成解析システムの構築:プロトタイプとして開発していたNAGISA-FEM連成解析システムはCFDメッシュとFEメッシュに同じメッシュを用いてCFD計算と非線形有限要素法解析を繰り返し実行するシステムであったが、計算精度の向上のため、NAGISA及びFEM計算それぞれに最適なメッシュを用いるよう、システムの改良を行った。具体的には、NAGISAで計算を行った結果から空力により帆表面に作用する外力を抽出してFEM解析用に変換するルーチン・及び変形後の高揚力帆のCFD格子作成ルーチンを作成した。
(2)風洞試験の実施:本項目については、平成27年度から実施予定であったが、高揚力複合帆模型の設計及び製作には時間を要することから、先行して平成26年度に実施した。高揚力複合三角帆の縮尺模型を製作し、風速を変化させて風洞試験を実施し、改良した流体構造連成解析システムの検証用となる、帆に作用する流体力の実測データを取得した。
(3)Structure-from-Motion法(SFM)及びMulti-View-Stereo法(MVS)の風洞試験への適用性調査:平成27年度実施予定としている高揚力複合矩形帆の風洞試験では、システム検証用の流体力データの取得と同時に、上記SFM法・MVS法を用いてデジタルカメラ1台を用いて撮影した複数の高揚力帆模型の画像から変形後の3D形状復元を行うことを目的としている。このため平成26年度には無風状態での高揚力複合三角帆に対するSFM法・MVS法の適用性の調査を実施した。調査の結果、約100枚の異なる視点から撮影した画像データを用いることにより、3Dレーザースキャナと同程度の精度で3D復元が可能であることを確認し、平成27年度実施予定の高揚力複合矩形帆の風洞試験の実験条件を精査した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的は、(1) 実機搭載を視野に入れた高揚力複合帆性能の評価システムの開発(2) SFM及びMVSを用いた安価かつ簡易な帆の変形量計測技術の構築(3) 複数帆配置問題に対する評価法の構築である。
上記のうち、(1)については、風洞試験による検証用の実測データを蓄積し、今後矩形帆に関する実測データを取得し、検証と改良を残すのみである。(2)については、無風状態での適用性を検証済みであり、風力を受けた状態での適用性の調査を今後行う。(3)の検討は(1)、(2)を実施した後に検討を行う。
現在までの全体の達成度は4割程度である。平成27年度は、実測データを蓄積してシステムの詳細な検証を行い、(2)の変形量計測技術の構築は達成させる予定である。

今後の研究の推進方策

(1)平成26年度に先行して三角帆の風洞試験を実施できたため、残る矩形帆の風洞試験を行い、システム検証に注力する。
(2)平成26年度に実施したSFM法・MVS法の適用性調査結果をもとに、平成27年度は風洞試験結果からSFM法・MVS法を用いた変形の3D再現を実施する。

次年度使用額が生じた理由

風洞試験を先行して行ったため、汎用FEMソフトウェアのライセンスレンタル料金の代わりに風洞試験検証のため小型6分力計及び帆材料の材料データ取得試験を実施し、差額分が発生した。

次年度使用額の使用計画

高揚力複合帆の製作費用及び検証用のシステムに使用する汎用FEMソフトウェアのライセンスレンタル料金として使用する計画としている。

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公開日: 2016-05-27  

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