高強度レーザーを用いた実験においてターゲットとしてダイヤモンドライクカーボン(DLC)が注目されてきている。本研究ではレーザー照射実験の要求を満たす高精度DLCの組成制御技術を開発することを目的とした。研究成果として、材料ガスを変えることでDLCの局所結晶構造が変化することを見だした他、基板の金属を変えることで成膜後のDLCの安定性が増すことを見出した。さらに成膜後のDLCにYAGレーザーを照射することでグラファイト成分を増やすことができることが明らかとなった。これらは成膜中でも成膜後でもDLCの組成を変化させられることを示しており、より高度な局所結晶構造の制御の可能性が示唆されたといえる。
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