材料照射実験とその後の先進的ナノ加工技術による微細構造解析,吸蔵ガス原子の定量評価法を併用し,大型ヘリカル装置(LHD)のプラズマ対向材料の表面変質が定常長時間放電に及ぼす影響の解明を行った. 結果より,「1.ヘリウム照射による損傷形成」と「2.Mixed-material堆積層の形成」が「(1)壁排気の動的変化による密度制御の不安定化」および「(2) 突発的な不純物混入によるプラズマ放電の停止」を招き,長時間放電を妨げていることが示された.対向材料に2種類以上の材料を使用しないこと.また,スパッタリング損耗を受け難い材料を使用することが,(1)と(2)双方の課題への解決手段と考えられる.
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