水素磁気冷凍の高効率化を目指し、新たに対向型AMRサイクルが考案され、室温領域でその有効性を検証した。モンテカルロ法による磁性材料特性計算コードを開発し、比熱等の非線形特性について精度よく再現できるようになった。さらに、これをサイクルシミュレーションに組み込み、高い精度で実験を予測できるようになった。試作された装置の実験結果は計算結果をよく再現しており、その有効性が実証された。永久磁石という限られた磁場条件にも関わらず、AMRサイクルの温度幅として10度以上を容易に生成できることを実証した。本研究成果は水素磁気冷凍サイクルに適応することが可能である。今後は極低温領域での検証を進めていきたい。
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