研究課題
基盤研究(C)
網膜で「運動検出の予測」を行う神経節細胞として,私たちは,大きな樹状突起を持つ楕円形の細胞がこの予測をしやすいと示唆する結果を得ていた.本研究では,この細胞を高確率で発見することに成功した.この神経節細胞は,隣り合う同種の細胞とギャップ結合でつながっており,そこでは,Cx35/36が局在していた.またドーパミン受容体の関与を示唆する結果も得た.最後に,この神経節細胞はOFF型神経節細胞の形態を持ちながら,OFF型双極細胞だけでなく,ON型の双極細胞とも異所性シナプスを作ることを明らかにした.以上のように本研究では,この神経節細胞が作る局所神経回路のいつくかを形態学的に明らかにすることができた.
神経解剖学