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2015 年度 実施状況報告書

果糖過剰摂取による認知症に対する影響について

研究課題

研究課題/領域番号 26430055
研究機関香川大学

研究代表者

上野 正樹  香川大学, 医学部, 教授 (30322267)

研究分担者 千葉 陽一  香川大学, 医学部, 講師 (30372113)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードGLUT / 果糖
研究実績の概要

まず、過剰摂取された果糖の脳内移行に必要な輸送体の脳内局在を明らかにすべく検討した結果、GLUT5が脈絡叢の上皮細胞と上衣細胞に局在すること(Neuroscience, 2014, 160, 149-157)と、さらに、GLUT8も同部位に局在することを見つけ、現在、論文作成中である。また、GLUTだけでなく様々な輸送体が、上記部位に存在することもあわせて明らかになりつつある。これで、果糖をはじめとした様々な物質が血管を介してだけでなく脈絡叢を介して脳内移行しうることとその機序が明らかになりつつある(Histochem Cell Biol 2015, 144, 597-611)。さらに、in vitro実験として、神経細胞をはじめとした培養細胞に対する果糖の投与実験を行い、果糖がラット由来海馬初代培養神経細胞に対する生存率を軽度ながら減少させることが明らかになりつつある。また、GLUT8がアストロサイトに局在することからは、果糖は、アストロサイトを介して神経神経細胞に影響を与えている可能性が推測される。現在も、果糖の神経細胞やグリア細胞に対する効果を検討し続けている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

果糖の脳内移行のための輸送体の局在が明らかになりつつある。
初代培養神経細胞に対する果糖の効果をみる実験系がたちあがり、その効果が明らかになりつつある。

今後の研究の推進方策

果糖投与に対する、初代培養神経細胞だけでなく、グリアを加味した細胞群に対する効果を検討する。
そして、モデル動物における果糖投与の効果を検討する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Blood-brain barrier damage in vascular dementia2016

    • 著者名/発表者名
      Masaki Ueno, Yoichi Chiba, Koichi Matsumoto, Ryuta Murakami, Ryuji Fujihara, Machi Kawauchi, Hiroshi Miyanaka, Toshitaka Nakagawa
    • 雑誌名

      Neuropathology

      巻: 36 ページ: 115-124

    • DOI

      10.1111/neup.12262

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Blood-brain barrier and blood-cerebrospinal fluid barrier in normal and pathological conditions2016

    • 著者名/発表者名
      Masaki Ueno, Yoichi Chiba, Ryuta Murakami, Koichi Matsumoto, Machi Kawauchi, Ryuji Fujihara
    • 雑誌名

      Brain Tumor Pathology

      巻: 33 ページ: 89-96

    • DOI

      10.1007/s10014-016-0255-7

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Immunohistochemical analysis of transporters related to clearance of amyloid-b peptides through blood-cerebrospinal fluid barrier in human barin2015

    • 著者名/発表者名
      Koichi Matsumoto, Yoichi Chiba, Ryuji Fujihara, Hiroyuki Kubo, Haruhiko Sakamoto, Masaki Ueno
    • 雑誌名

      Histochemistry and Cell Biology

      巻: 144 ページ: 597-611

    • DOI

      10.1007/s00418-015-1366-7

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 血液脳関門機能およびその障害の機序について2015

    • 著者名/発表者名
      上野正樹
    • 学会等名
      第33回日本脳腫瘍病理学会
    • 発表場所
      JRホテルクレメント高松
    • 年月日
      2015-05-29 – 2015-05-30
    • 招待講演

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公開日: 2017-01-06  

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