免疫組織学的検討結果からは、果糖の輸送体の中でGLUT5とGLUT8が脈絡叢の上皮細胞と上衣細胞に存在する事、GLUT8が脳室周囲領域のグリアの細胞質に存在する事、高血糖状態のマウスでは糖を含む血管内物質の脳室周囲領域への移行が示唆される事が判明し、血管内の果糖が脳室周囲領域に直接移行することが示唆された。一方、短期および長期の高フルクトース環境において、培養神経細胞の生存率や活性酸素種産生量や突起伸長に対する影響を検討し、また、培養ミクログリアの生存率や活性酸素種産生量の測定を行った。その結果、長期培養下での神経細胞の生存率が軽度低下していたが、それ以外のパラメータに明らかな差はなかった。
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