研究課題/領域番号 |
26430063
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
山崎 博幸 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10334137)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 転写調節因子 / 樹状突起スパイン / 養育行動 |
研究実績の概要 |
Spikarは樹状突起スパインに局在する転写調節因子であり、ドレブリンと結合しスパイン形成に関与していることが分かっている。またspikarは核にも局在し、エストロゲン受容体のコアクチベーターとして転写の活性化に機能する。Spikarの動物固体での機能を解析するため、spikarノックアウトマウスを作製したところ、このマウスは胎生8日付近で成長が止まる胎生致死であった。このため、CaMKIIプロモーターを用いた前脳特異的Spikar コンディショナルノックアウトマウスを作製したところ、野生型マウスと同様に生育した。しかし、このマウスが産んだ仔は産後数日のうちに死んでしまうことが度々観察されたため、正常に養育していない可能性が高いと考えられた。このため、Spikarと産後行動の関連をしらべるため、このマウスを用いて養育行動について解析を行った。その結果、巣作りは野生型マウスとほとんど変わらず、半球状又は皿状の巣を作ることが多かった。また、ミルクバンドの有無も野生型マウスと比べて差は見られなかった。一方、レトリービング試験を行ったところ、ノックアウトマウスにおいてレトリービング、グルーピング、クラウチングの潜時が野生型マウスに比べて大きいことが分かった。また、全てのマウスをレトリービングせずに、巣の外に放置したままクラウチング姿勢に入ることも多かった。このことは、spikarが視床下部内側視索前野において重要な機能を担っていると示唆しており、当該部位において更なる解析の必要があると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
動物実験施設の改装に伴うマウスのクリーニング、及び新しいイメージング技術を学ぶため半年間の海外研修を行ったため、雄マウスの行動解析に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
Spikarノックアウトマウスが養育行動のレトリービングに異常を持つことが判明したため、spikarが視床下部内側視索前野において重要な機能を担っていると考えられる。今後は、当該部位における組織学的解析を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
動物実験施設の改装に伴うマウスのクリーニング及び、新しいイメージング技術を学ぶため半年間の海外研修を行ったため、雄マウスを使った行動実験に遅れが生じこの計画を次年度に持ち越した。このため、この分の予算が次年度持ち越し額となった。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度の計画である、spikarによって転写活性化される遺伝子の解析に加えて、雄のspikarノックアウトマウスの解析を行う。このための、動物実験施設使用量及びマウス購入費用に充てる予定である。
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