研究課題/領域番号 |
26430084
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
杉本 智恵 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60469955)
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研究分担者 |
若尾 宏 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10280950)
藤田 博美 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60142931)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 自然免疫系T細胞 / アカゲザル |
研究実績の概要 |
1.アカゲザルサンプルの入手:当初の計画どおり米国Tulane National Primate Research Centerで行われた動物実験によって採取・保存されていたアカゲザル細胞を国立感染症研究所を経由して入手した。 2.フローサイトメトリーによる粘膜関連インバリアントT (MAIT )細胞のフェノタイプ解析:既に報告されているヒトMAIT細胞のフェノタイプをもとに、サル抹消血単核球 (PBMC) 中のMAIT細胞が同定できるか検討した。アカゲザルとヒトでは多くの細胞表面マーカーで市販抗体の交差反応が見られることが明らかである反面、抗体クローン間の反応性の違いがあることもこれまでに明らかになっている。そこで特にMAIT細胞を規定するのに重要と考えられる細胞表面マーカーTCR alpha 7.2およびCD161について、数種の抗体クローンの反応性を検討した。その結果、TCR alpha 7.2はアカゲザル細胞において検出することができなかったが、CD161は使用可能な抗体を選択することができた。このCD161抗体とCD3, CD4, CD8抗体を組み合わせることにより、CD3+CD8+CD161+がMAIT細胞と考えられる細胞集団に相当すると考えられた。その細胞集団のPBMCでの存在割合はヒトにおける存在割合と同等かやや多い傾向が認められた。また、小腸粘膜リンパ球にも同様の細胞集団が存在することが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定ではアカゲザルMAIT細胞のフェノタイプ同定とそれに基づいた細胞集団のTCRレパトア解析までする予定であった。アカゲザル細胞入手の申請手続等の必要性、研究機関間のやり取りにより、細胞入手まで計画よりも時間を要した。またMAIT細胞の特異的検出の別法としてMR1テトラマーの利用を考えたが、テトラマー作製の困難さから入手することができなかった。しかしながらフローサイトメトリーによる細胞同定はほぼ計画どおりに進行した。
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今後の研究の推進方策 |
MAIT細胞と思われる細胞は同定できたので、この細胞集団がTCRレパトア解析によりインバリアントTCRを持つことを明らかにし、MAIT細胞であることを確定する。当初予定よりは若干遅れているが、最終的な成果達成までにおいては十分に挽回可能な範疇の遅れであるので、当初の研究計画どおり進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画1年目でサンプル入手まで予定より時間がかかったため、計画したTCR解析実験まで到達することができなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
当該残はTCR解析実験のための試薬購入に充てる。
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