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2016 年度 実績報告書

HMGB1の可溶性受容体(sRAGE)に着目した新たな劇症肝不全治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26430093
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

篠田 昌宏  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (50286499)

研究分担者 雨宮 隆介  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (60626696)
高柳 淳  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (80245464)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード可溶性受容体 / HMGB1 / RAGE / 急性肝不全 / 遺伝子導入
研究実績の概要

【背景】核内蛋白high-mobility-group box 1 (HMGB1)は、組織障害によって産生されるAlarminの代表格とされ、各種臓器障害においてkey mediatorであることが報告されてきた。われわれは、難治疾患である劇症肝炎・急性肝不全(ALF)の診療に携わる傍ら、HMGB1に着目して本病態を理解、複数のstrategyを用いて同病態の開発を試みてきた。可溶性RAGE(sRAGE)を用いてHMGB1を制御することに着想した。
【方法】sRAGE産生性プラスミドを作成した。In vitroでHEK293細胞にsRAGE産生性プラスミドを導入した。上清をHMGB1による293細胞刺激TNF産生試験に使用した。ラット薬剤(D-galactosamine)誘導性急性肝不全モデルにおいて、同プラスミドをALF誘導直前に経門脈的に導入し、病態改善効果を検証した。
【結果】In vitroの検討で293細胞にsRAGE産生性プラスミドの導入が確認された。上清をHMGB1による細胞刺激TNF産生試験に使用したところ、TNF産生の抑制効果を認め上清中にsRAGEタンパクが存在することが示唆された。ラットSLFモデルで、上記可溶性sRAGE産生性プラスミド投与が肝逸脱酵素の上昇を抑制する傾向を認めた。
【結論】急性肝不全モデルにおいてsRAGE遺伝子導入が病態改善効果をもたらす可能性が示唆された。未だ実験継続中であるが、今後プラスミドを大量精製し、門脈内投与するプラスミド量を増やすなどして生存実験でも効果を期待したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] HMGB1 targeting therapy for acute liver failure.2016

    • 著者名/発表者名
      篠田昌宏、溝田高聖, 雨宮隆介, 西山亮, 高柳淳, 島田薫, 海老沼浩利, 尾原秀明, 板野理, 北川雄光
    • 学会等名
      第71回日本消化器外科学会総会
    • 発表場所
      アスティ徳島(徳島県徳島市)
    • 年月日
      2016-07-14

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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