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2016 年度 実績報告書

乳癌の治療標的となる幹細胞性維持に関わるmiRNAの探索

研究課題

研究課題/領域番号 26430109
研究機関千葉大学

研究代表者

原口 健  千葉大学, 真菌医学研究センター, 特任助教 (10549455)

研究分担者 伊庭 英夫  千葉大学, 真菌医学研究センター, 特任教授 (60111449)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードmicroRNA / microRNA inhibitor / 癌幹細胞 / EMT / 乳癌 / トリプルネガティブ
研究実績の概要

Weinberg博士らのグループらによってEMTが癌幹細胞性とリンクしていることが提唱されている。我々の前年度までの結果からもEMTが癌幹細胞性に関わっていることが示されたのでEMT関連遺伝子についてさらなる解析を行った。その結果、Twist1, snail, slugといった転写因子など広範なEMT関連遺伝子がmiR-200familyの制御により変動することが分かった。
miR-200 familyを阻害してもEpCAM-細胞へ転換しない細胞についてmiR-200 familyの活性を調べたところ、miR-200 familyは低活性であった。そのためmiR-205をmiR-200 familyと同時に阻害したが、転換率の上昇は見られなかった。他の機構が関与しているものと考えられる。
ドキシサイクリン応答型miRNA阻害ベクターを用いて、ドキシサイクリン応答性にmiR-200 familyが阻害されEMTが誘導されるSUM149PT細胞を作製した。この細胞をヌードマウスに移植し、腫瘍形成後にドキシサイクリンをマウスに投与し、形成した腫瘍内においてmiR-200 familyを阻害する実験を試みた。ドキシサイクリン投与群において腫瘍の縮退が見られた。miR-200 familyが腫瘍の形成だけではなく、腫瘍の維持にも重要であり、有望な治療標的であることが示された。
SUM149PT細胞の他の乳癌細胞株としてHCC1143細胞について解析を行った。HCC1143細胞についてmiR-200 familyを阻害したところ、EpCAM+細胞をEpCAM-細胞へと転換することができた。EpCAM+細胞の倍加時間は1週間程度であったが、EpCAM-細胞は倍加時間が1-2か月とほぼ増殖が抑制されていた。乳癌幹細胞性においてmiR-200 familyが広範に機能していることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The role of the SWI/SNF chromatin remodeling complex in maintaining the stemness of glioma initiating cells2017

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Hiramatsu, Kazuyoshi Kobayashi, Kyousuke Kobayashi, Takeshi Haraguchi, Yasushi Ino, Tomoki Todo, Hideo Iba.
    • 雑誌名

      Scientific reports

      巻: 7 ページ: 889

    • DOI

      10.1038/s41598-017-00982-3

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [備考] 千葉大学真菌医学研究センターRNA制御プロジェクト

    • URL

      http://www.pf.chiba-u.ac.jp/research/project/iba.html

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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