研究課題/領域番号 |
26430111
|
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
原 明 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10242728)
|
研究分担者 |
富田 弘之 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50509510)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 癌 |
研究実績の概要 |
DEKの発現を、まず扁平上皮癌において、免疫化学組織染色を行い評価した。岐阜大学医学部附属病院で採取された臨床標本(乳頭腫 12例、上皮内癌 18例、扁平上皮癌 34例)について、DEKの発現率を評価した。【方法】抗DEK抗体(BD laboratories)を用い、LSAB法で染色した。【評価】1標本につき200倍、3視野でDEK陽性細胞をカウントし、陽性率を調べた。【結果1】乳頭腫⇒上皮内癌⇒浸潤癌の順に、DEK陽性率は統計学的に有意に上昇した。さらに、我々は浸潤癌で組織学的悪性度のGrade分類に従って、DEK陽性率をGrade 1(高分化癌)とGrade 2(中分化癌)で比較したところ、【結果2】浸潤癌で組織学悪性度によって染色率は違い、悪性度の高い方(中分化癌)が統計学的に有意に上昇した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床検体の実験は概ね順調に成果が出ている。しかし、遺伝子改変ES細胞の作製時(Dek flox/flox mouse)に、細菌のコンタミネーションがみつかり、遺伝子改変マウスの作製に時間がかかっている。
|
今後の研究の推進方策 |
遺伝子改変ES細胞の作製時(Dek flox/flox mouse)に、細菌のコンタミネーションがみつかり、遺伝子改変マウスの作製に時間がかかっている。しかし、Dek inducible マウス(DEK発現が上昇した場合、上皮や間質にどのような影響が出るか、幹細胞ニッチにおける変化を時間的空間的に観察可能である。ドキシサイクリン投与量調節により、DEKの転写発現レベルを調節可能なマウス)は、生体化に順調に成功した。現在、Dekの発現を上昇させる実験を行っている。平成27年度中にはその成果を出す予定である。
|