マウス肺由来正常3D培養細胞を用いた遺伝的再構成(レンチウィルスによるがん抑制遺伝子shRNA等の遺伝子導入)によるin vitro肺発がんモデルの構築を目指した。培養条件を検討し、シグナル伝達関連因子の阻害剤XとII型肺胞上皮細胞の誘導効果を持つ成長因子Yを添加した無血清培地に決定した。 化学物質の肺発がん性のin vitro評価系への応用では、肺発がん性物質Cを陽性対象として、化学物質暴露と組合せた既存の細胞生存性試験による用量設定が可能だった。複数回暴露後に、ヌードマウス皮下腫瘍の異型性の進展を認め、異型性の変化が発がん性評価の指標となりうることを示した。
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