低酸素環境と低血清環境が共存する虚血環境下ICAM1タンパク質は卵巣明細胞癌(CCC)細胞において劇的に発現誘導を受ける。ICAM1が虚血環境下においてアポトーシスを抑制し、腫瘍の増殖を促進することを明らかにした。さらに血清中の長鎖脂肪酸の欠乏がICAM1遺伝子発現の要因であることを突きとめた。さらに網羅的解析を行ない、CCC細胞においてICAM1発現依存的に発現誘導される遺伝子群やフィラグリン等のICAM1発現依存的にリン酸化を受けるタンパク質群を見出した。実際ICAM1は卵巣癌組織で高発現しており、これらタンパク質群がICAM-1の抗アポトーシス機能に重要な役割を担っている可能性がある。
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