ユビキチン化のユビキチン結合酵素(E2)は、白血病、肺がん、乳がんなどに関わる。E2活性を高感度に検出できれば、がん疾患の診断や病態把握に役立つ。本研究では、人工的に作製したARF分子を活用し、AMISセンサーを備えた生理活性反応測定装置で、E2活性の検出を検討した。ARF分子を用いることで、ユビキチン化の基質を必要としない簡便なE2活性検出ができ、フェムト~マイクロmol/Lの応答濃度範囲で、E2活性のリアルタイムな高感度定量検出が可能となった。更に、抗がん剤を作用させた急性前骨髄性白血病細胞のE2活性をリアルタイムで計測することに成功したので、本法は疾患の病態分析に役立つものと期待される。
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