研究課題/領域番号 |
26430167
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
伊藤 旭 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00571762)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | モデルマウス |
研究実績の概要 |
モガムリズマブ投与後の患者PBMCについて、皮膚障害を発症した者としなかった者の比較においては、モガムリズマブ投与後の免疫モニタリング「MIMOGA試験」の検体をもちいておこなった。49例においてgrade2以上の皮膚障害を7例にみとめたが、grade1以下とgrade2以上の2群では症例数にかなりの偏りがあるものの、grade2以上の皮膚障害が出現した群のほうが、有意差はないものの、優れている傾向がみられた。一方で皮膚障害を発症した患者としなかった患者におけるPBMCでの比較は、CD4陽性T細胞が少なく、CD8陽性T細胞が増加している傾向はあるものの有意な差はなく、今後さらに免疫モニタリングを進め、抗Tax特異的CD8+Tリンパ球増加の治療予測因子としての可能性、皮膚障害との関連等について検討を進める予定である。また、ATLモデルマウスについては新たな症例で患者検体をNOGマウスに移植して生着させ、新たなモデルマウスを作製できた。一方で、皮膚障害をきたした症例についてはモデルマウス作製はしたもののモガムリズマブを投与しても皮膚障害やその他の明らかな免疫学的副作用をみとめず、モガムリズマブの皮膚障害モデルマウスとしてはまだ作製に至っていない。モガムリズマブの投与法やPBMCの追加移植による免疫系の再構築強化などにより、モデルマウス作製を目指すべきと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ATLモデルマウスについては新たな症例で患者検体をNOGマウスに移植して生着させ、新たなモデルマウスを作製できた。一方で、皮膚障害をきたした症例についてはモデルマウス作製はしたもののモガムリズマブを投与しても皮膚障害やその他の明らかな免疫学的副作用をみとめず、モガムリズマブの皮膚障害モデルマウスとしてはまだ作製に至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
まずは皮膚障害モデルマウスの作製を目指す。モデルマウスの作製に至っていない原因として、モガムリズマブの投与量の問題、また、マウス体内で皮膚障害を起こすためのドナー患者の免疫系の再構築が不十分である可能性が考えられる。モガムリズマブの投与量・頻度を増やすこと、またドナー患者のPBMCを追加で移植することなどを検討している。その後、モデルマウス間での皮膚障害の有無においての比較にもっていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
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次年度使用額の使用計画 |
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