CD19特異的CARの臨床試験を遂行中である。患者Tリンパ球から作製したT細胞への遺伝子導入効率は健常人と同等だったが、OKT3とレトロネクチンの刺激による増幅効率が低下していた。7例の非ホジキンリンパ腫患者全例で輸注予定細胞を得ることが可能であった。3例に対しCAR-T細胞の輸注を行ったところいずれの症例も末梢血中のCARベクターのコピー数が一過性に上昇し、た。うち1例で臨床的な効果を認めた。しかし輸注したCAR-Tの長期の体内存続が得られておらず、CAR-Tの治療効果を高めるためには、CAR-Tに対する免疫反応や疲弊化などに対する何らかの工夫が必要と考えられる。
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