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2016 年度 実績報告書

Hippo経路によるPh陽性白血病幹細胞維持の分子メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 26430171
研究機関東京医科大学

研究代表者

岡部 聖一  東京医科大学, 医学部, 講師 (40366109)

研究分担者 伊藤 良和  東京医科大学, 医学部, 教授 (10287120)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードPh陽性白血病
研究実績の概要

ABL阻害剤の臨床応用により、Ph陽性白血病の進行期、急性転化への移行は激減した。しかし、残る問題は残存する、Ph陽性白血病幹細胞をいかに制御して、遺伝子変異の発症を抑制し、真の治癒に向けた治療法を確立することである。そのため、まずBCR-ABL陽性の幹細胞の性状について、解析を行うこととした。我々は、倫理委員会承認後、末梢血CD34陽性細胞を単離し、センダイウイルスベクターを使用して、iPS細胞を作成した。次に、BCR-ABLを有したレトロウイルスベクターを用いて、トランスフェクションを行い、BCR-ABL陽性のiPS細胞の作成に成功した。これらの細胞を用いて、フェノタイプの解析、またマイクロアレイによる発現解析を行った。

次にHippo経路とエネルギー代謝経路との関連が示唆されており、Ph陽性白血病におけるAMP-activated protein kinase(AMPK)の関与について検討した。peroxisome proliferator-activated receptor γ (PPARγ)アゴニストのピオグリタゾンを投与により、AMPKのリン酸化が確認され、濃度依存的に抗腫瘍効果がみられた。またABL阻害薬とピオグリタゾンの併用で抗腫瘍効果の増強をみた。さらに糖代謝異常のある慢性骨髄性白血病症例にピオグリタゾンとABL阻害薬を投与したところ、さらなるPh陽性細胞の減少がみられた。よってABL阻害薬とピオグリタゾンの併用はPh陽性白血病幹細胞の減少につながる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] argeting peroxisome proliferator-activated receptors: a novel strategy for Philadelphia chromosome-positive leukemia cells.2017

    • 著者名/発表者名
      Okabe S, Tauchi T, Tanaka Y, Ohyashiki K.
    • 雑誌名

      Leuk Lymphoma

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      doi: 10.1080/10428194.2017.1312373.

    • 査読あり / 謝辞記載あり

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公開日: 2018-01-16  

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