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2015 年度 実施状況報告書

ファーストライン化学療法抵抗性胆道がんに対するワクチン療法の基礎及び臨床研究

研究課題

研究課題/領域番号 26430175
研究機関久留米大学

研究代表者

由谷 茂  久留米大学, 付置研究所, 准教授 (20279160)

研究分担者 白濱 貴久  久留米大学, 医学部, 助教 (00647787) [辞退]
七條 茂樹  久留米大学, 付置研究所, 准教授 (30080592)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードCTL / T cell exhaustion / Overall survival / Treg / MDSC / Immunotherapy / Cancer vaccine / Biliary tract cancer
研究実績の概要

27年度末までに49例の症例(CPA併用群:24例、非併用群25例)のエントリーがなされ、目標の46例をクリアした(現在臨床試験継続中の症例が4例である)。
現時点での生存者は49例中6例であり、2群間比較を行うに値する状況と考えCPA服用群と非服用群の2群間の全生存期間の比較を行った。その結果併用群と非併用群との間の生存期間に有意差が生じた(生存中央値:362日VS177日;Log-rank test:P=0.004)。この有意な生存期間の延長に対して、免疫機能およびCPAが生体に及ぼす影響を明らかにする目的で、細胞性免疫機能検査(ELISPOT法によるCTL誘導に関する検査)を施行し(測定は終了)現在解析中である。また、液性免疫機能検査(ルミネックス法による抗ペプチドIgG抗体測定)も測定終了し同じく解析中である。現在Treg、MDSC等の免疫抑制系細胞の測定はFACSを用いて細胞表面マーカーを測定中であるが、近日中に終了しその後直ちに解析開始予定である。ハプトグロビン解析(遺伝子増幅後シークエンス解析)についてはまだ測定を開始していない状況である(今年度後期に測定および解析開始予定)。
<統計解析>統計処理および解析はSAS社統計ソフトJMP11およびSASを用いて現在解析中である。
<成果発表>統計解析の全てが終了し次第(ハプトグロビン結果を除く)学術誌に発表予定である(現在作成中)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1)予定登録症例数は46例であり、既に充足している。更に投与症例の内生存者が6例となり、統計解析を行える状況となったため2群間比較を行い有意差が得られている。
2)CTL Assayは既に終了し、統計解析中である。
3)IgG測定も終了しており、解析中である。
4) Treg、MDSCもFACSを用いて測定は終了しており、生データから統計解析に使用できるデータへ変換中である。
5) ハプトグロビン解析(遺伝子増幅後シークエンス解析)についてはまだ測定を開始していないが、今年度後半で施行予定である。

今後の研究の推進方策

49例の症例集積(CPA併用群24例、非併用群25例)があり、これらの症例をもとに全生存期間、細胞性免疫(CTL)解析、細胞性免疫(抗ペプチドIgG抗体)解析、細胞表面マーカー解析(Treg,MDSCなど)はほぼ順調に解析が進んでいる。
ただ、これらの症例数でCPAを併用する意義が導けるだけの有意な解析結果が出るかは不明である。現時点ではCPAとペプチドワクチンの併用では明らかに生存期間の延長が期待できるため、その理由を科学的に証明する手立ての確立が最大のテーマである。
このため、当研究(中間報告)を学会・学術誌にて広く発表し、他施設の研究者と学術的に新たな知見などないか議論を行い、理解を深めたい。

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公開日: 2017-01-06  

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