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2014 年度 実施状況報告書

父性発現インプリンティング遺伝子Peg10の機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 26430183
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

小野 竜一  国立医薬品食品衛生研究所, 毒性部, 主任研究官 (10401358)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードレトロトランスポゾン
研究実績の概要

研究代表者は、マウス6番染色体近位部に位置する新規父性発現インプリンティング遺伝子 Peg10 を報告している。驚くべきことに、Peg10 は ORF1 および ORF1 が -1 フレームシフトをして翻訳される ORF1-2 融合タンパクを持ち、それぞれがフグの Sushi-ichi レトロトランスポゾンの Gag タンパクおよび Pol タンパクに高い相同性を示すレトロトランスポゾン由来の遺伝子であった。
Peg10 の機能解析を行うために、既に研究代表者は Peg10 KO マウスを作製し、 Peg10 が胎盤形成に必須な機能を持つことを明らかにしている。しかしながら、レトロトランスポゾンの Gag, Pol タンパクに由来する Peg10 ORF1 および ORF1-2 融合タンパクの機能については不明である。そこで本研究課題において、 ORF1 および ORF1-2 融合タンパクの詳細な機能解析を行い、 ORF1 および ORF1-2 融合タンパクに機能的差異があるのか、また、それぞれ ORF に存在する機能ドメインの解析を行うことを目的としている。
Peg10 ORF1 には CCHC zinc finger domain が、 ORF2 には DSG protease domain が存在している。
目的遂行のために、研究代表者はゲノム編集技術 「CRISPR/Cas9」 を用いて、 Peg10-ORF1 マウス、 Peg10 CCHC mutant マウスおよび Peg10 DSG mutant マウスの作製に成功した。
Peg10-ORF1 マウスに関しては、ORF1およびORF1-2 融合タンパクを認識する抗体を用いてウエスタンブロットを行った。その結果、研究代表者の予想通りにORF1だけが翻訳されているマウスであることが確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の遂行に必要な Peg10 の様々な変異マウスをゲノム編集技術 「CRISPR/Cas9」を用いて作製に成功しており、またその機能解析も開始できているので、おおむね順調に研究計画が進展している。

今後の研究の推進方策

昨年度までに作製した Peg10 の様々な変異マウスを用いて、機能解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

学会に行かなかったので、旅費を使用しなかったため。

次年度使用額の使用計画

旅費として使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Sirh7/Ldoc1 knockout mice exhibit placental P4 overproduction and delayed parturition.2014

    • 著者名/発表者名
      Naruse M, Ono R, Irie M, Nakamura K, Furuse T, Hino T, Oda K, Kashimura M, Yamada I, Wakana S, Yokoyama M, Ishino F, Kaneko-Ishino T
    • 雑誌名

      Development

      巻: 141 ページ: 4763-4771

    • DOI

      10.1242/dev.114520.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] レトロトランスポゾン獲得による哺乳類の胎生進化2014

    • 著者名/発表者名
      小野竜一
    • 学会等名
      第17回 SUMMER RETROVIRUS CONFERENCE
    • 発表場所
      伊豆山研修センター
    • 年月日
      2014-07-03 – 2014-07-05
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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