研究課題
酵素反応データとしてKEGG・BRENDA等を利用し、化合物データとして主としてPubChemデータベースを利用して、独自の酵素反応データベースを構築した。酵素反応情報としては、EC番号、生物種、遺伝子情報、基質・生成物、補酵素情報、活性情報(kcat・Km)、熱力学情報といった各基本情報のうち酵素遺伝子選択を行うために必要な情報を集積し、SQLにてデータベースを構築していくと同時に、データの質を確保していくための独自キュレーションを行った。一般に、酵素反応データベースは、EC番号をエントリとして関連する反応・遺伝子情報を記述したフラットファイルにより構成されているが、本研究では化合物ならびに化合物ペアに対して各情報を関連づけたデータ形式をもとにウェブベースのユーザインターフェースを構築した。
2: おおむね順調に進展している
独自酵素反応データベースの構築については、ユーザインターフェースの開発も含めて概ね達成しており、今後の生物・化学情報解析に向けた基盤として活用していく。
酵素反応の基質・生成物の選択性に関する知識を各種のデータから総合的に判断していくために、オーソログ解析による生物種・遺伝子解析、酵素活性依存度の解析、補酵素要求性などの酵素そのものに関する生物情報解析に加えて、化学構造・反応の類似度比較といった化学情報解析をもとに、各特徴について数値化を行う。これをもとに、任意の基質・生成物ならびに化合物ペアに対して酵素遺伝子を選択していく上で、属人的な知識と直観を再現しうる重み付けならびにスコア関数を定義していく。また、生物・化学情報解析により、既知データ以外にも推定データを含めた酵素反応データベースの拡張を行い、ユニークな酵素に対しても新たな情報を付加していく。
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http://bp.scitec.kobe-u.ac.jp/m-path/en