研究課題
酵素反応データ解析のための基盤となるデータベースを構築した。酵素反応データとしてKEGG・BRENDA等を利用し、化合物データとして主としてPubChemデータベースを利用して、独自の酵素反応データベースを構築した。酵素反応情報としては、EC番号、生物種、遺伝子情報、基質・生成物、配列情報、活性情報といった各基本情報を集積し、基質・生成物の2項関係を中心にSQLにてデータベースを構築していくと同時に、ウェブサーバを構築した。また、酵素反応データの妥当性評価のための反応方向性、生物種情報、配列情報などを指標に独自基準を設定することで、マニュアルキュレーションを実施し、計3万余エントリのデータベースを構築した。これと並行して、酵素反応の選択性と多様性の観点から生物・化学情報解析を進め、任意の基質・生成物ならびに化合物ペアに対して酵素遺伝子候補を選択していく上での基準を明らかにするための情報解析を行った。一つは、代謝設計により推定される酵素反応に対して酵素遺伝子配列候補を提示するために、主として配列アラインメント、クラスタリングといった生物情報(配列)解析により、遺伝子配列の多様性を担保しつつ、遺伝子配列候補を選択する方法を開発した。さらに、化学構造・反応の類似度比較といった化学情報解析と酵素遺伝子配列の生物情報解析を組み合わせることで、任意の基質・生成物ならびに化合物ペアに対して酵素遺伝子配列候補を選択していくための学習・判別器のプロトタイプを生成した。これを利用して、既知データ以外にも推定データを含めた酵素反応データベースの拡張を行い、こうした情報を付加した代謝パスウェイを視覚化できるシステムを開発した。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件)
Scientific Reports
巻: 7 ページ: 43518
10.1038/srep43518
Shimadzu Journal
巻: 5 ページ: 17
Science
巻: 353 ページ: aaf8729
10.1126/science.aaf8729