研究課題/領域番号 |
26430199
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研究機関 | 前橋工科大学 |
研究代表者 |
中村 建介 前橋工科大学, 工学部, 教授 (20212095)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 次世代シーケンサー / マッピング / イルミナ / 相同組み替え / 機器特異的エラープロファイル / 変異解析 / 酵母 / プログラム開発 |
研究実績の概要 |
イルミナ社の次世代シーケンサーデータについて、マッピングソフトウェア maps の開発・改良と、それに伴うイルミナシーケンサーの特性の解析を進めてきた。また、新しいアプリケーションの可能性を拓く方向での研究を進めている。 これまで、イルミナシーケンサーによるバクテリアゲノムに特化したマッピングを行ってきたが、真核生物への対応を視野に入れた複数の染色体へのマッピング、異なるプラットフォームへの対応を考慮した可変長リードマッピング、ペアエンド及びメイトペアシーケンシングへの対応を進め、プログラムの公開へ向けて整備を準備している。 mapsのアルゴリズム上の特性として、リード上の前半部あるいは後半部に参照配列とのミスマッチが多く存在する場合でも最も類似した箇所を検出できる、という長所がある。これによりリード後半部でのイルミナ社シーケンサー特有のエラーの解析を効果的に行ってきた。現在、この特性を利用することでリードの前半部と後半部でマップ位置が異なる場合のデータを利用する試みを進めている。転座や組み替えによる不連続点の検出は、ペアエンドリードなどを利用することで行われているが、ジャンクションリード、あるいはキメラリードと呼ぶ組み替え点を含むリードデータを直接解析することで、1塩基単位の精度で現象を解析することが可能である。現在、データ解析のプログラムを作成し、実際のアプリケーションへの適用を進めている。 また、ペアエンド情報の利用も含めて、繰り返し領域を含む変異解析の検討も進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
プログラムの整備は順調に進んでおり公開のための準備を進めている。また、2つの実験グループとの共同研究による変異及び組み替えの解析も順調に進めている。イルミナを含む各種プラットフォームのエラープロファイル解析についてはたらしい大きな発見はないが、着実に進めている。これについては昨年一件の学会発表を行っている。 ドライの研究室であるため実験を行う研究室との共同研究が不可欠であるが、予定していた論文が共同研究先の都合により先送りになっており、成果が発表できていない。 また、平成27年度より学科長に任じられ、会議等アドミニストレーションに関する仕事量が増えてしまったため自分自身の作業量が想定より大幅に減少してしまったことから成果の公表が想定より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
先に述べた組み替え解析を優先して進めるともに、プログラムの整備とアプリケーション、それに伴う新しい問題の探索、を進めて行く。組み替え解析によりリファインした手法で、エラープロファイル解析を再度行うことも考えている。 共同研究による論文作成は先方の事情により遅れることもあるので、プログラムの公開とそれに関する単独での論文発表をできるだけ早い段階で進める。 成果の公表をできるだけ急ぎたいと考えているが、本申請研究期間内に成果の発表が間に合わないとしても最終的には良い結果に結びつけることを意識して研究を続けたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
ほぼ予定通り、予算の執行を行うことができた。余剰分で消耗品を購入することもできたが、次年度に回すことで、より性能の高い計算機器が新しく発売された場合に備えたいと考えた。
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次年度使用額の使用計画 |
当該年度分と合わせて少しでも性能の高い計算設備を購入することができればと考えている。
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