卵子、受精卵、初期胚、ES細胞及びiPS細胞のような生殖機能細胞は、いずれも、真空乾燥・室温保存の成功例は、まったく認められないので、極めて独創的であり、各細胞腫の核のみならず、細胞質及び細胞膜等の乾燥に対する耐性機構が明らかになるので、学術的な意義は大きい。また、現在、生殖機能細胞の保存は、すべて凍結保存であるが、本研究で、真空乾燥・室温保存の有効性を明らかにできれば、この技術を各種のバンクへ適用すると共に、野生動物の絶滅危惧種の生殖機能細胞を室温保存することによって、遺伝資源の開発・保全に寄与できる可能性がある。
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