桿菌の桿状構造を構成する“細菌の細胞骨格蛋白”の一つのRodZはRNA結合活性をもち、赤痢菌の3型分泌装置のレギュレーターinvE(virB)の発現調節に作用する。本研究ではRodZが6量体を形成し、RNA結合活性が6量体の複数集合したクラスターに依存すること、内膜でもRodZがクラスター状の集合をつくることを明らかにした。またRodZが翻訳に関与する他の遺伝子の検索しinvE以外の例としてRNAポリメラーゼのσサブユニットであるrpoSおよびrpoH遺伝子を同定した。またDNA/RNA結合能の解析ではどちらも配列特異的な結合能は見られず、塩濃度による変化が大きいことが示された。
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