ネクチン1及びネクチン3の細胞外領域を昆虫細胞にて分泌発現する系を構築し、その精製系を確立した。表面プラズモン共鳴法等を用いた相互作用解析の結果、ネクチン1-ネクチン3間の結合は解離が速く、複合体画分を精製する系は現実的でないことが判明したため、各ネクチンを個別に精製した後に混和して結晶化に用いる系を構築した。これらの精製タンパク質を用いた結晶化及びX線結晶構造解析の結果、マウスネクチン1及びマウスネクチン3の各ホモダイマー構造を新規構造として得た(PDB ID: 5B21、5B22)。また、ケミカルクロスリンク実験から、ネクチン1-ネクチン3ヘテロ複合体はダイマーであることを明らかにした。
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