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2016 年度 実績報告書

細胞間隙ルートの分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26440029
研究機関大阪大学

研究代表者

青山 浩  大阪大学, 薬学研究科, 准教授 (60291910)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードX線結晶構造解析
研究実績の概要

細胞間で物質の透過とバリア機能を担う4回膜貫通タンパク質claudinは27種類の分子が複雑に共重合することで、各組織固有の細胞間物質透過機構を制御している。ウエルシュ菌エンテロトキシン(Clostridium perfringens enterotoxin, CPE)のC末端領域(C-CPE)が毒性を伴うことなくclaudin-3とclaudin-4に結合することから、C-CPEをprototypeとしたclaudin binder創製系を確立し、2つの高親和性claudin-4 binder(C-CPE194N309A/S313A、C-CPE205N309A/S313A)の創製とそのX線結晶構造解析を行った。
2つの高親和性claudin-4 binderを大腸菌で大量発現させた後、ニッケルカラムとサイズ排除クロマトグラフィーによって精製した。市販のスクリーニングキットで沈殿剤の絞り込みを行い、その結果、沈殿剤にマロン酸ナトリウムを用いることがC-CPEの結晶化に有効であることがわかった。種々のマロン酸ナトリウム濃度やpHの最適化を行うことで構造解析に資する結晶の作製に成功した。得られた結晶のX 線回折データを大型放射光施設SPring-8のビームラインBL44XUにて収集した。既に報告されている野生型C-CPEの結晶構造をモデルとした分子置換法により2つの高親和性claudin-4 binder の立体構造を決定した。さらに、既報のヒトclaudin-4とC-CPEの複合体X線構造(PDB ID : 5B2G)をモデルとしてclaudin-4と2つの高親和性claudin-4 binderの複合体モデル構造を作製し、claudin-4 binderのSer313 残基が形成するくぼみやN末端領域の構造変化がclaudinとの結合安定性に寄与していることを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [国際共同研究] University of Western Ontario(Canada)

    • 国名
      カナダ
    • 外国機関名
      University of Western Ontario
  • [雑誌論文] Engineered Cx26 variants established functional heterotypic Cx26/Cx43 and Cx26/Cx40 gap junction channels2016

    • 著者名/発表者名
      Levent B. Karademir, Hiroshi Aoyama, Benny Yue, Honghong Chen, Donglin
    • 雑誌名

      Biochemical Journal

      巻: 473 ページ: 1391-1403

    • DOI

      10.1042/BCJ20160200

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり

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公開日: 2018-01-16  

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