本研究では、溶血性貧血(遺伝性有口赤血球症stomatocytosis)の原因タンパク質である多量体膜タンパク質ストマチンをそのパートナータンパク質STOPPが制御する機構の解明を目的とした。X線結晶構造解析により、STOPPプロテアーゼドメイン二量体が二量体構造を大きく変化させることを見出した。またSTOPPのOB(Oligonucleotide Binding)ドメインが二量体を基本にした12-24量体を形成し、STOPP-ストマチン複合体における足場として機能しうることを見出した。本研究をさらに進めることで、溶血性貧血の作用機構の解明が期待される。
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