研究課題
GAREM1およびGAREM2のKOマウス作製を完了し、その表現型についての詳細な解析行っている。ユビキタスな発現を示すGAREM1のKOマウスについては先端モデル動物支援プラットフォームのご協力を得て、25週齢オスマウスにおける種々臓器の組織切片の解析を行った。その結果、野生型マウスと比較してKOマウスに目立った異常は観察されなかったが、脾臓においてヘモジデリンの沈着増加が見られた。今後、脾臓についてはその機能差異を詳細に調べていく予定である。また、がん誘発剤などにおける感受性の違いなどについても解析したいと考えている。一方、脳特異的に発現するGAREM2のKOマウスについては、理化学研究所・内匠研究室との共同研究で、行動解析を行った。その結果、不安に対してKOマウスは野生型よりも鈍感であることが示唆された。脳機能に何がしかの表現型が見られることは興味深いが、今後はその原因について分子レベルの解析を行い、解明を試みる予定である。そのための1つの手段として、それぞれの胚性線維芽細胞(MEF)を樹立し、細胞増殖因子刺激応答などについてGAREMをKOした影響を解析する。GAREM2結合タンパク質同定のために、レトロウイルス発現系を用いてFLAGタグを付加したGAREM2を恒常的に発現する細胞を樹立した。今後、細胞増殖因子刺激前後の細胞から、アフィニティー精製後のGAREM2に結合するタンパク質の同定を行う。また、両GAREMを欠失させたダブルKOマウスの作製も進めており、今後併せて解析する。
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件)
Biochim. Biophys. Acta- Molecular and Cell Biology of Lipids
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