ポリペプチドが正しく折りたたまれないことにより生ずるミスフォールドタンパク質の蓄積は,細胞の生存にとってさまざまな悪影響を与え,筋萎縮性側索硬化症 (ALS)のような神経変性疾患の原因ともなり得る.本研究では,ALS原因タンパク質TDP43のカルボキシル末端断片であるTDP35またはTDP25の凝集構造の違いを,蛍光共鳴エネルギー移動 (FRET)法などを初めとする蛍光イメージング手法を用いて明らかにした.さらに,核局在化シグナルを付加したTDP25 (NLS-TDP25)が持つ秩序ある会合構造が封入体の性質を決め,細胞毒性を回避できることがわかった.
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