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2015 年度 実施状況報告書

転写因子Hes1タンパク質の翻訳後修飾による幹細胞機能制御

研究課題

研究課題/領域番号 26440122
研究機関京都大学

研究代表者

小林 妙子  京都大学, ウイルス研究所, 助教 (40402804)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードHes1 / 翻訳後修飾 / 神経幹細胞 / タンパク質分解
研究実績の概要

抑制型転写因子であるHes1は、発現振動という新しい制御機構によって、幹細胞の維持や細胞分化を制御している。しかし、Hes1タンパク質の発現振動を制御する細胞内の分子機構はほとんど明らかになっていない。我々は、細胞内でのHes1タンパク質の機能制御メカニズムに焦点をあてて解析を行っている。
まず、Hes1と結合するタンパク質因子を共免疫沈降法を用いて、網羅的に同定した。また、細胞からHes1タンパク質を精製し、質量分析によりHes1の翻訳後修飾部位を同定した。平成26年度は、Hes1と共免疫沈降する因子からHes1の新規脱ユビキチン化酵素としてUsp27xとそのホモログである Usp22, Usp51を同定し、平成27年度に論文報告した。平成27年度は、Hes1の翻訳後修飾部位の点変異体を作成し、転写因子活性の測定を行った。その結果、Hes1の機能制御に重要な修飾部位を同定した。また、同変異体でHes1タンパク質の半減期の測定を行った結果、修飾部位の変異に依存した半減期の変化がみられることがわかった。現在、結果をとりまとめているところである。次に、神経幹細胞におけるタンパク質分解の制御機構に着目し、神経幹細胞の状態に依存した機能変化について比較検討し、最終的に得られた結果を学会発表した。また、東北大学との共同研究により、精製リコンビナントHes1タンパク質と結合する因子の同定を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Hes1タンパク質の機能制御について、解析結果が出てきている。
新たに神経幹細胞の制御機構についても結果が出てきている。

今後の研究の推進方策

今までの結果をとりまとめ、追加実験の後、論文発表する。

次年度使用額が生じた理由

電気料金が未確定だったため、残額が生じた。

次年度使用額の使用計画

少額なので次年度に使い切る。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Deubiquitinating enzymes regulate Hes1 stability and neuronal differentiation.2015

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi, T., Iwamoto, Y., Takashima, K., Isomura, A., Kosodo, Y., Kawakami, K., Nishioka, T., Kaibuchi, K., and Kageyama, R.
    • 雑誌名

      FEBS J.

      巻: 282 ページ: 2475-2487

    • DOI

      10.1111/febs.13290.

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] リソソーム活性の上昇は神経幹細胞の休眠状態を維持するのに必須である2015

    • 著者名/発表者名
      小林 妙子、岩本由美子、影山 龍一郎
    • 学会等名
      BMB2015(第38回日本分子生物学会年会、第88回日本生化学会大会 合同大会)
    • 発表場所
      神戸、ポートアイランド
    • 年月日
      2015-12-01
  • [備考] 京都大学ウイルス研究所 増殖制御学分野

    • URL

      http://www.virus.kyoto-u.ac.jp/Lab/Kageyama/publication.html

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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