• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

植物アルカロイド合成を制御する転写因子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 26440144
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

庄司 翼  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 准教授 (40343272)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードグルコアルカロイド / トマト / ジャスモン酸
研究実績の概要

トマト(Solanum lycopersicum)はトマチンなどのジャスモン酸(JA)誘導性の毒性ステロイドグリコアルカロイド(SGA)を合成、蓄積する。JA応答性ERF転写因子JRFがトマチン生合成を包括的に制御することを明らかとした。6つのJRF遺伝子は染色体の特定領域にクラスター化しており、いずれもJAによる誘導を受ける。 jRF3, JRF4, JRF5のドミナント抑制型を過剰発現したトマト形質転換毛状根を作成し、マイクロアレイを用いたトランスクリプトーム解析を行った。 JRE機能抑制ラインにおいて、複数のSGA生合成遺伝子が発現抑制され、トマチン及び類縁SGAの蓄積が減少していた。一方、JRE4を過剰発現させた形質転換トマト植物の葉において、SGA生合成遺伝子の発現上昇が認められた。トランスアクティベーション解析によりJREがプロモーター領域を介してSGA生合成遺伝子を転写活性化するのかを検討した。タバコのニコチン生合成やニチニチソウのインドールアルカロイド生合成を制御する転写因子とトマトSlERFは相同であることから、同種の転写因子が様々な植物種においてJA応答性二次代謝の制御に機能していることが考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

JREがトマトSGA生合成のマスター制御因子であることを示した。国際学術誌に成果を発表した。

今後の研究の推進方策

引き続きJREの機能解析を進める。複数あるJREメンバーの機能重複や分担について明らかにする。また、JRE4欠損変異体を取得し、低グルコアルカロイドトマトの作出を目指す。

次年度使用額が生じた理由

切り詰めによる節約に勤め、次年度分を確保した。

次年度使用額の使用計画

引き続き分子生物学用試薬など消耗品を中心に、節約しながら使用していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Jasmonate-responsive ERF transcription factors regulate steroidal glycoalkaloid biosynthesis in tomato.2016

    • 著者名/発表者名
      Chonprakun Thagun1, Shunsuke Imanishi2, Toru Kudo3, Ryo Nakabayashi4, Kiyoshi Ohyama5, Tetsuya Mori4, Koichi Kawamoto6, Yukino Nakamura3, Minami Katayama3, Satoko Nonaka6, Chiaki Matsukura6, Kentaro Yano3, Hiroshi Ezura6, Kazuki Saito4, Takashi Hashimoto1, and Tsubasa Shoji1
    • 雑誌名

      Plant & Cell Physiology

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり / 謝辞記載あり

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi