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2016 年度 実績報告書

TCP転写因子を介した新しい植物の形態・機能制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26440158
研究機関公益財団法人サントリー生命科学財団

研究代表者

小山 知嗣  公益財団法人サントリー生命科学財団, 生物有機科学研究所・統合生体分子機能研究部, 研究員 (90450668)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード転写因子 / TCP / 葉
研究実績の概要

シロイヌナズナTCP転写因子ファミリーのうち、CIN-like TCPサブファミリーとclass I TCPサブファミリーについて、研究を推進した。
CIN-like TCPサブファミリーでは、一昨年度に作成したマイクロRNA(miRNA319)変異体を利用して、二重変異体を作成することにより、miR319の機能を阻害し、標的となるTCP遺伝子5個の過剰発現を認めた。また、その葉の鋸歯サイズを定量することにより、本マイクロRNAが相加的に鋸歯形成を抑制することを見出した。さらに、鋸歯形成因子CUC2遺伝子の変異体cuc2とmiR319変異体の二重変異体では、鋸歯形成が全く認められないなどの表現型を得た。さらに前年度に確立したTCP機能獲得型変異体とcuc変異体との二重変異体でも同様の結果を得ることにより、両遺伝子ファミリー間の機能相関を認め、TCP転写因子によるCUC遺伝子の負の制御という期待通りの知見を得ることができた。一方、miR319二重変異体では早期にクロロフィル含量が減少するなど、葉の老化を促進することを認め、miR319がTCP遺伝子の制御を介して、老化開始時期を決定する遺伝学的な証拠を得た。
Class I TCPサブファミリーについて、前年度に作成した5重変異体が葉の平面構造を形成できない異常を認めた。SRDX体に認められる弱い表現型に似ていることから、それらの遺伝子の葉における機能と考えられる。一方、これまでに作成した変異体を用いた遺伝子発現解析からは、CIN-like TCPサブファミリーとclass I TCPサブファミリー間における遺伝子発現の量的な差異は明確でなく、class Iサブファミリーに特異的な機能である可能性が考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Genetic analysis of miR319 and its target TCP transcription factors in leaf development of Arabidopsis thaliana2017

    • 著者名/発表者名
      小山知嗣
    • 学会等名
      植物生理学会
    • 発表場所
      鹿児島市
    • 年月日
      2017-03-19
  • [学会発表] TCP4は光周性花成経路においてGIGANTEA依存的にCONSTANSの転写を制御する2017

    • 著者名/発表者名
      久保田茜 , 伊藤照悟, Shim Jae Sung, Johnson Richard, Song Yong Hun, Breton Ghislain, 小山 知嗣, 高木 優, Pruneda-Paz Jose, Kay Steve, MacCoss Michael, 今泉 貴登
    • 学会等名
      植物生理学会
    • 発表場所
      鹿児島市
    • 年月日
      2017-03-19
  • [学会発表] A regulatory cascade involving transcription factors during leaf senescence.2016

    • 著者名/発表者名
      小山知嗣
    • 学会等名
      The 8th International Symposium on Plant Senescence
    • 発表場所
      Jeju, Korea
    • 年月日
      2016-11-01
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] miR319とその標的であるTCP転写因子による器官形成の解析2016

    • 著者名/発表者名
      小山知嗣
    • 学会等名
      植物細胞分子生物学会
    • 発表場所
      長野県上田市
    • 年月日
      2016-09-02

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公開日: 2018-01-16  

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