葯タペータム及び雄性配偶体は、特殊に分化した多くの脂質系オルガネラを内包するが、それらオルガネラの動態・機能についての全貌は明らかになっていない。私は、透過電子顕微鏡(TEM)レベルでシロイヌナズナ葯における脂質のオルガネラ局在マップを作成し、これら脂質系オルガネラの形成過程の詳細を明らかにした。広域TEM画像は、外部PCから電顕をプログラム制御し数千から数万枚の画像を全自動で撮影するものである。さらにシロイヌナズナ脂質関連遺伝子欠損変異体の観察を行い、ポーレンコートを形成する機能性の脂質分子種を推定するなどの新知見を得た。
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